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「コロナばらまく」の男性死亡 営業停止の飲食店、補償はどうなるの?
2020年03月19日 16時10分

新型コロナウイルスの感染が判明した後、「ウイルスをばらまいてやる」などと家族に話し、自宅待機の要請を無視して市内の飲食店を訪れていた愛知県蒲郡市の50代男性が3月18日、死亡したことが明らかになった。

愛知県によると、この男性は肝細胞がんの基礎疾患があったといい、新型コロナウイルス感染確認の翌日から入院していたが、ウイルスによる肺炎で死亡したという。

報道によれば、男性が訪れた飲食店は店内を消毒した上で、営業を停止し被害届を提出。女性従業員の感染も確認されており、警察が業務妨害などの疑いで捜査していたという。なお、飲食店のオーナーは男性死亡後も被害届を取り下げない意向だと報じられている。

新型コロナウイルスの感染が判明した後、「ウイルスをばらまいてやる」などと家族に話し、自宅待機の要請を無視して市内の飲食店を訪れていた愛知県蒲郡市の50代男性が3月18日、死亡したことが明らかになった。

愛知県によると、この男性は肝細胞がんの基礎疾患があったといい、新型コロナウイルス感染確認の翌日から入院していたが、ウイルスによる肺炎で死亡したという。

報道によれば、男性が訪れた飲食店は店内を消毒した上で、営業を停止し被害届を提出。女性従業員の感染も確認されており、警察が業務妨害などの疑いで捜査していたという。なお、飲食店のオーナーは男性死亡後も被害届を取り下げない意向だと報じられている。

●死亡後の刑事責任は?

警察が捜査をしている段階で被疑者が死亡した場合、起訴されて有罪判決を受けることはない。裁判の途中で被告人が死亡すると、「公訴棄却」で裁判が打ち切られる規定があるため(刑訴法339条4号)、必ず不起訴となるからだ。したがって、死亡した男性が刑事責任を負うことはない。

もっとも、被疑者が死亡しても送検(送致)はされる。警察が捜査したら、原則として事件の書類及び証拠物などを検察に送らなければならないからだ(刑訴法246条)。

警察から事件を送られた検察は、たとえ必ず不起訴にするといえども、「公益の代表者」として、捜査がうやむやに終結し、不適切な処理が行われたりすることがないよう、最終チェックする役割を果たす必要がある。

●死亡後の民事責任は?

男性が訪れた飲食店は店内を消毒して営業を停止していることから、男性には消毒作業代や営業停止中の休業補償などの賠償責任が認められる可能性がある。

もし男性が賠償責任を負っているとした場合、賠償責任は男性の死亡により、基本的には相続として遺族などに引き継がれる。

もっとも、相続人は、自己のために相続の開始があったことを知ったときから3カ月以内に、家庭裁判所に対して「相続放棄」の申述をすることで、被相続人の債務(賠償責任など)を相続しないことができる(民法938、939条)。

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