この事例の依頼主
70代 男性
相談前の状況
不動産業者の仲介によって土地を購入しましたが、その土地が建築基準法上の道路に面していないことが発覚しました。売買契約時の不動産業者の重要事項説明では、購入した土地が面している道は、建築基準法42条2項で認められる道路(いわゆる2項道路)なので、土地に建物を建築することができると説明を受けていました。しかし、建物を建てるべく、自治体に建築確認申請をしようとしたところ、土地の前面道路が2項道路ではなく、この土地は建築基準法上の道路に接面していないので法律上、建物を建てることができない土地であることが判明しました。購入してから20年近く経っていたため、売主に対して瑕疵担保責任を追及することが時効消滅でできず、仲介した不動産業者に損害賠償請求をした案件です。
解決への流れ
第一審では、被告である不動産業者の重要事項説明に違法で過失ある間違いがあったことを立証することができ、被告の不動産業者に対して2500万円を原告に支払えとの判決が出ました。売買契約時から20年近く経っているので、遅延利息を足すと4000万円を超える金額になりました。その後、相手方が控訴し、控訴審で和解期日が設けられましたが、訴訟が長引いて、相手方の資金繰りが苦しくなる可能性なども考慮し、相手方が4000万円を支払うという内容の和解をしました。その結果、和解どおりに4000万円の支払いを受けることができました。
この訴訟では、土地の前面道路が2項道路ではないにしても建築基準法上の他の道路と言えるのではないかとか(建築基準法43条1項の解釈が大きな争点の一つでした)、2項道路でないことによって土地の価値がどれくらい変わってくるのか(損害額の判定に重要な論点でした)とか、弁護士の不動産そのものについての専門知識の有無が訴訟の勝敗に大きく影響する裁判でした(実際、相手方の弁護士は、本件訴訟で問題となった、建築基準法や農地法について法律的に間違った主張をしたりしており、そのことが結果として、こちら側に有利になったりしました。建築基準法も農地法も、これらの法律を得意とする弁護士は少ないです)。